2011年05月21日

急性中耳炎に対するレーザー鼓膜切開

以前のブログでご紹介していますが、ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックではレーザー鼓膜切開装置「OtoLAM」を導入しました。

OtoLAMが本格的に稼働するようになって1か月ほどたちますが、実際使用してわかった利点を述べてみます。

1.出血がない
通常の鼓膜切開は切開刀というメスで鼓膜を切るのですが、炎症を起こした鼓膜は切開することにより出血します。特に炎症が強いと出血が多く、顕微鏡下で処置を行う際に出血が邪魔をして、切開後の追加処置が不十分になってしまうケースがあります。
その点、OtoLAMは円状に鼓膜を切り抜くレーザー焼灼であり、切開部辺縁は組織変性が起こるため出血しません。中耳にたまった膿汁を吸引した後は、鼓膜から中耳内部まで中耳内視鏡にてしっかり観察することができ、十分な追加処置を行えます。

2.追加焼灼が容易
出血のない処置をおこなうことで、切開後も鼓膜を顕微鏡や内視鏡で詳細に観察できます。そのため、安全かつ確実な追加焼灼が可能です。
鼓膜切開の目的は「中耳にたまった膿汁を排泄するルートを作成する(ドレナージ手術)」ことであり、そのためには「十分大きな切開口がなるべく長く開大する」ことが必要です。
OtoLAMでは0.2mm刻みで開ける穴の大きさを設定できますが、たとえば0歳児の小さな耳では、1.4mmの穴を1発で開けるよりも、1.0mmの穴を3回照射してつなげる方が大きな切開口を作成できます。
もし出血していると、このように切開を繰り返す処置は困難なのですが、出血のないOtoLAMでは連続焼灼が極めて有効です。

3.中耳腔の観察が容易
メスで切開する場合、鼓膜に開く穴は線状になるので、奥の中耳を観察するのはなかなか難しいです。それに対してOtoLAMでは、円状に穴をあけるため、その穴を通して中耳を観察して粘膜の状態を調べることができます。
中耳観察の利点として、たとえば、「中耳炎の原因となる菌の中でインフルエンザ菌は感染性肉芽を発生させる特徴があるため、粘膜が腫れて肉芽を形成させている場合、インフルエンザ菌感染を推測しそれに対応した治療を行う」という新たな治療戦略が考えられます。
ただしそのためには「中耳内視鏡」の併用が必須です。
鼓膜切開の対象年齢は0歳から1歳児が大半を占めますが、耳の穴(外耳道)が狭いため顕微鏡下の処置では鼓膜切開は出来ても、その奥にある中耳を観察するのはなかなか難しいです。中耳内視鏡であれば切開部近くまでカメラを挿入することとなり、詳細な中耳粘膜観察と写真撮影まで行えます。
当院では開院当初から、鼓膜観察に中耳内視鏡を使用しており、OtoLAMを導入したことで中耳内視鏡の利用価値がさらに向上しました。
OtoLAMを適切に運用するためには、レーザー焼灼の出力設定、照射サイズ、照射回数の3要素を、鼓膜の炎症の程度と症例の年齢に合わせて調節することが非常に大切であると考えています。このことは既に各施設からも報告されており、OtoLAMに関する文献を調べることで運用法を学びました。

レーザー鼓膜切開装置を運用して1か月、30症例程度に使用しましたが、その順調な治療経過をみますと非常に有効な機器であることがわかりました。
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2011年05月17日

健康診断

職場健康診断は年1回の施行が義務付けられていますが、ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックは毎年5月に行っております。

今日はその年1回の検診を受けてきました。

大きな問題もなく無事に終わりました。採血結果は後日ですが。。。

健康って大事です。

検診を受けた内科クリニック、待合室にLEONが置いてありました。。。

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なんかオシャレです!!

うちも真似しようと思いました。。。

ちなみに、昨年の検診ではGENROQが置いてあるのを見つけて、さっそく真似してうちの待合室にもおいてみました。。。
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2011年05月16日

サッカーの町 南さつま市

ちょっと前ですが、吹上浜海浜公園に遊びに行った時のことです。

ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックは南さつま市にあるのですが、同じ市内にある吹上浜海浜公園はサイクリングコースやローラーブレード場などがあって、とても楽しいところです。

ここには人工芝と天然芝のサッカー場がいくつもあるんですが、そこをサイクリングで通りかかったとき、今まで気づかなかった銅像に気づきました。。。

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確かに、週末はよくサッカー大会が開催されています。

さらに、南さつま市HPを調べますと、この人工芝サッカー場、なんと日本サッカー協会公認施設だそうで、南九州で初めての公式施設なのだとか。

南さつま市人工芝サッカー場
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どんどん大きな大会が開かれるといいですね!!
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2011年05月15日

「はじめの一歩」を追加購入

ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックでは、待ち時間の苦痛を少しでも緩和していただくため、コミックコーナーを設置しております。

開業当初から、週刊マガジンで連載中のボクシング漫画「はじめの一歩」を1巻から83巻までそろえておりました。

この2年半の間、さらに新刊が続々発行されており、この度84巻から最新刊95巻まで一気買いしました。

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簡単に言いますと「いじめられっ子で気の弱い「幕之内一歩」が、通りすがりのボクサーに助けられたことでボクシングをはじめ、実は家業の釣り船を手伝っていた時に身についた恐ろしいほどの強力な筋力を隠し持っていたことがわかり、伝説の名トレーナーの元、めちゃくちゃスパルタなトレーニングを受け、必殺技「デンプシーロール」を身に着けて日本チャンピオンになる、、、」というのが1巻から83巻までの内容です。。。。

昔、同じくマガジンで連載されていた「あしたのジョー」はハードなボクシング漫画でしたが、「一歩」はかなりギャグマンガの要素もあり、なおかつ「努力と根性」の大切さを再確認できる、素晴らしいマンガだと思います。。

「あしたのジョー」といえば、映画版が2月に公開されましたが、丹下段平があまりにもリアルです。。。

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。。。もうどっちが本物だかわかりません。。。激似です!!
おもわずCGかと思ってしまいました。。

映画版・丹下のおっさん、元はこの人です。。

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全然違います。。。

香川照之さん、素晴らしいです!!


。。。というわけで、コミックの話でした。

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コミックコーナーはこのように日々進化しております!
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2011年05月14日

チキン南蛮の元祖「おぐら」

忙しさにかまけて、すっかり院長ブログを放置状態でした。。。



もう2週間前の話ですが、所用で宮崎に行った際、「おぐら」に寄ってきたのでレポートします。

じつはこの店、今回が2回目です。
1回目は、3年前、開業前に先輩の診療所を見学させてもらった時、この店を教えていただきました。。。

宮崎山形屋の裏、ちょっと狭い路地を進むと、チキン南蛮の元祖「おぐら本店」があります。

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店をぐるりと回って長い行列ができています。いつも行列だそうです。今回は30分ほど待ちました。

店内は有名芸能人・スポーツ選手のサインが壁中に貼ってあります。

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2階席からの眺めです。ノスタルジックな街並みです。

壁にはチキン南蛮の由来がかかれていました。

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定番のチキン南蛮定食を頼みました。

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このボリューム!てんこ盛りのタルタルソース!!これぞ、元祖です!!!

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ご飯も山盛りです。。。食べきれるかどうか心配です。

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あっさり胸肉だからこそ、この濃厚なタルタルソースでおいしく食べられます。

3年前、開業準備でばたばたしている時に食べたことを思い出しました。先輩の素晴らしい診療所を見せていただいた後、先行き不安な気持ちになって、そのとき食べたチキン南蛮は、本来の旨味を十分に堪能できずに終わっていました。。。


2回目のチキン南蛮にかじりつく度に、この3年間のことをいろいろと思いだしました。。。多くの方々に支えられて、まがりなりにも開業医として働けていることを感謝しました。。。

そして今回は心から満足の味でした!!


宮崎に行ったら「おぐら」、ガチの定番コースです。
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